3.「誰でも政治にもっと参加して、直接政策を作れる社会」を実現します

3-1.レベル1:既にある多様な声を、AIの力で整理・可視化し、政策形成につなげます

現状認識・課題分析

  • パブリックコメント、SNS、種々の掲示板、該当インタビュー、ひいてはデモ活動など、既に大量の市民の声が存在しているにもかかわらず、それを構造的に理解し、政策に反映する仕組みは限られています。
  • 多くの重要な声が、見過ごされたり、ノイズの中に埋もれてしまう状況が続いています。
  • 例えば、パブリックコメント制度では、何個も同じ趣旨の投稿を繰り返す多数派工作などの存在があります。
  • 一方で、自然言語処理やAIによる構造化技術は急速に進展しており、膨大な意見を質的に整理・可視化する能力が向上しています。

政策概要

  • SNS投稿、街の声、パブコメなどから収集された意見を、AIが構造化・可視化する「ブロードリスニング」を実現します。
  • 具体的なプロダクト
    • TTTC広聴AIなど。すでに自治体や政党で実績多数あり。
  • 描く未来: これまで聞き逃していた国民の大事な声が把握され、政治家や行政がより適切な政策判断を下す土壌が整います。

3-2.レベル2:声になっていない声を、AIの力で引き出します

現状認識・課題分析

  • 声を上げる人と、声を上げない人の間には大きな情報格差があります。特に弱い立場の人や、言語化が苦手な人の思いや生活上の不便は、従来の政治では拾われにくい構造にあります。
  • 台湾の「JOIN」では、国民提案のうち約170件が政策化され、vTaiwanでは同性婚やUber法案などの形成に貢献しました。こうした先行事例は、日本における国民参加型プラットフォームの可能性を示唆しています。
    • JOINでは、2015年の公開以来の10年で約10,000件の市民提案があり、約350件が5,000件以上の賛同を集め、約170件が実際の政策に反映されました。全人口の7%相当(150万人)の登録者がおり、教科書にも掲載されています。
  • たとえば、JOINを通じて野良犬・野良猫政策が転換されたように、可視化された民意が実際の行政行動を変える事例も生まれています。
    • 野良犬・野良猫は捉えられたら不妊治療を経て町に解放されていました。JOINで動物が可哀そうという声が多数集まり、町への解放の前に里親を探すようなオペレーションに変わりました。
    • このプラットフォームを通じて初めて、市民の野良犬・野良猫への関心の強さが分かり、実際に行政が行動に移すことができました。

政策概要

  • ブロードリスニングをさらに発展させ、「AIが全国民にインタビューしてくれる」ような対話型意見抽出ツールを開発・展開します。

  • 1)で記載した、オンライン上でAIが、有識者や当事者の皆さまにインタビューを行う仕組み「AIインタビュー」を本格的に展開します。

  • 具体的なプロダクト:いどばた

    • 政策文書を読みながら、誰でもAIとチャットを通じて質問・意見提出が可能です。寄せられた声は、AIとの対話を通じて提案書の形にまとまり、URL付きで提出・追跡できる仕組みとなっています。
    • マニフェストに対する提案をAIが引き出し、実際にわずか3日で1000件以上の意見を収集できています。
    • 対面イベント(みらいいどばた会議)でも、数分で参加者全員の本音を引き出し可視化できています。
  • 描く未来

    • ツールによってSNSに投稿しない人、言葉にできない「もやもや」まで掘り出します。

    • 地方自治体レベルのミクロな課題解決にも有効であるため、国主導で地方自治体への積極的な導入を促進します。

      • 出産申請で役所に出向くのがつらい、生理用品が必要といった、十人十色の困りごとを拾い上げます。
    • 最終的な判断はあくまで人間が責任をもって行い、AIはその判断に必要な情報を整理し、的確な意思決定を支える役割を果たします。

3-3. レベル3:AIで熟議を支援し、対立を乗り越える合意形成を実現します

現状認識・課題分析

  • 現代の政策課題には、ステークホルダーによって価値観や利害が衝突しやすいものが多く、結果として「全員が損をしている状態」が放置される例も見られます。
  • 熟議は有効な手段ですが、高コストかつスケールしづらいという課題があります。
  • 一方、近年では、AIを活用して熟議の可視化・促進・要約を行う研究が世界中で進んでおり、ステークホルダー間の合意形成を補助する技術が実用化されつつあります。

政策概要

  • 一億二千万の国民が、井戸端会議のように参加できる「熟議型政策形成プラットフォーム(いどばたシステム)」を構築します。
  • 以下の3段階でAIが支援:
    • 論点投票:SNSや投稿フォームなどからAIが国民の声を集め、重要な論点を抽出・可視化。背景や構造を整理したうえで、市民が投票によって優先課題を決められる仕組みを整えます。
    • 重要論点議論:誰でも参加できるオンライン議論の場を開き、AIが中立的に議論を促進・整理。初めての人でも流れが分かるよう可視化し、寄せられた声から解決策のたたき台を導き出します。
    • 具体提案議論:AIが議論をモニタリングし、多様な視点を取り込みながら提案を洗練。偏りや抜け漏れを補正し、より実効性の高い政策案へと仕上げていきます。
  • 描く未来:
    • 対立する利害の間から「誰もが納得できる第三案」を熟議によって導き出し、建設的な合意形成を実現します。
    • 国民の声を分断ではなく対話へつなげ、政治への参加が「対立の土俵」ではなく「共創の場」となる仕組みをつくります。
    • 最終的な判断は責任ある人間が行い、AIは議論の可視化・構造化・中立的な進行を担うことで、より透明で納得感ある意思決定を支えます。

3-4. 合理的な政策選定を支援する「Futarchy(予測市場)」の実験導入を目指します

現状認識・課題分析

  • 民主主義では、民意を反映しながらも、政策効果の合理的な評価が難しい側面があります。
  • 予測市場は、多数の参加者が身銭を切り未来を予測する仕組みであり、比較的高精度な結果が得られるとされ、企業や研究機関での試験導入が進んでいます。
  • Futarchyは、この予測市場を用いて「どの政策を実行すれば目標を最も効果的に達成できるか」を判定する枠組みです。
    • たとえば「消費税を5%にした場合のインフレ率や翌年の経済成長はどうなるか」など、複数の政策オプションの効果を定量的に比較できます。
  • 現時点で国家レベルでの本格導入はなく、あくまで理論段階にとどまっていますが、合理性の高い政策形成を目指す上で将来的な可能性を持っています。

政策概要

  • 将来的な実装を視野に入れ、Futarchy型予測市場の実験導入を開始します。
  • 市場参加者が、特定の政策に対する結果(例:インフレ率、雇用率など)を予測する形式で市場に参加。インセンティブを伴うため、参加者は真剣に情報収集を行い、市場全体としての予測精度が向上します。
  • 政策形成における「民意」と「予測による合理性」のバランスを取る新たな仕組みとして、他の政策参加手段と組み合わせて活用を進めていきます。
  • 当面は小規模な予測市場での実証実験を重ね、信頼性や運用課題を精査しながら、段階的に制度設計へと反映させていきます。
  • 将来的には、立法・行政の政策決定で、予測市場の援用を可能にします。
  • Futarchyの活用を通じ、AIだけに偏らず、人間の集合知の力を活用した政策の意思決定が可能になります。

議論されているトピック

AIによる合意形成の質的評価ガイドラインを策定する

AIを用いた合意形成において、単純な多数決や人口比による偏りを防ぐためのガイドラインを策定します。意見の論理的な質や妥当性をAIが評価し、特定の属性が不当に有利にならないよう調整することで、中立的な政策形成を担保します。

AI配当と地域貢献トークンを導入する

AIが創出した利益を国民に還元する「AI配当」や、自治会・ボランティア等の地域貢献を可視化し価値化する「ソーシャルトークン」の基盤を提供します。技術を活用して、市場原理では評価されにくい活動を活性化させ、国民の生活を支える新しい分配の仕組みを構築します。

メタバースを活用した多層的な合意形成の場を構築する

メタバース(仮想空間)を活用し、物理的な制約を超えた多様な主体が参加できる合意形成の場を構築します。既存の貨幣市場や資本主義が生んだ社会の分断に対し、デジタルの構造化能力を用いることで、多層的な価値観を包摂した新たな共同体の形成と課題解決を目指します。

みんなからの提案(29件)

このセクションに対して寄せられた変更提案です。提案はチームみらいが検討し、採用されるとマニフェストに反映されます。

内容の追加2026年1月28日

「3.誰でも政治にもっと参加して、直接政策を作れる社会を実現します」に「3-5. 政治の代謝を促す『議員定年制』の導入」という新しい項目を追加する。具体的には、公的年金の受給開始年齢である65歳を基準とした定年制を導入し、テクノロジーへの適応力維持と多選による権力集中の抑制を図る。

理由: 議員の加齢に伴う思考力・判断力の低下や最先端技術への適応力不足を懸念し、世代交代を促進して政治の新陳代謝を高めるため。

内容の追加2026年1月28日

マニフェスト「10.デジタル民主主義」に『3-5. デジタル技術を活用した国勢調査の抜本的改革と安全確保』の項目を追加する。具体的には、1.確定申告やマイナンバーカード更新手続きと国勢調査をシステム連携させ、カード認証を活用した回答を実質的に義務化すること、2.現地調査員にGPS・非常通報機能付きデバイスを配備し、危険箇所の調査は公務員や警察官が対応する体制を構築することを提案する。

理由: 現行の対面訪問調査が、安全性(熱中症、事件、不法侵入リスク)や実働の形骸化により限界を迎えているため。デジタル技術を活用した効率化と、調査員の生命の安全確保を両立させる必要がある。

内容の追加2026年1月28日

「3.政治参加と政策形成」の項目において、デジタル選挙運動の普及に合わせ、住宅街における選挙カーの音量制限や街宣禁止区域の設定を推進する方針を追加する。赤ちゃんや受験生、在宅勤務者の生活環境に配慮し、物理的な騒音からデジタルでの双方向対話へと選挙活動の移行を促す記述とする。

理由: 選挙カーによる街宣が、乳幼児や受験生、在宅勤等の現代のライフスタイルにおいて生活環境の妨げとなっており、デジタル技術で代替可能な時代にそぐわないため。