4. 障害児・者の「18歳の壁」「親なき後」対策により、当事者と保護者・きょうだいのそれぞれの希望が尊重され、自分らしい人生の選択肢を増やすための支援を行います

現状認識・課題分析

  • 障害のある子どもが特別支援学校を卒業すると、放課後等デイサービスが利用できなくなります。生活介護や作業所などのサービスを受けられるのは午後3-4時までとなり、それ以降に過ごす居場所がなくなってしまいます。そのため、本人が受けられる支援が限定的になったり、就労を望む保護者が離職せざるを得ない「18歳の壁」が大きな課題となっています。送迎サービスも限定的です。
  • また、障害のある方の保護者は「自分が亡くなった後、この子はどうなるのか」と切実な不安を抱えています。施設や人材の不足に加え、成年後見などの法的手続きも複雑で使いにくいのが現状です。その結果、ケアの責任が特定の家族や「きょうだい」に偏り、彼らが自身の人生を諦めざるを得ないという状況も発生しています。

政策概要

  • 「18歳の壁」への対応策として、夕方以降も障害のある方が安心して過ごせる居場所を新たに検討します。当事者の望む過ごし方と、希望する保護者が就労継続が実現できるよう、支援の選択肢を拡大します。

  • 例えば、生活介護や就労継続支援などのサービス提供時間を、放課後等デイサービスと同じように夕方以降まで延長できるよう、運営費の助成を行います。

  • また、ヘルパーや移動支援の充実や事業者への補助を進めます。

  • 親の高齢化や「親なき後」を見据えた支援

    • 障害のある方の保護者や支援者が亡くなった後の生活面や経済面の支援体制に関する課題、いわゆる「親なき後」問題への対策を検討します。
    • 地域のグループホームや障害者支援施設の拡充に向け、必要な財源と人材確保策も含めて検討を進めます。
    • 成年後見人制度の課題解決・活用促進、ワンストップ相談窓口の設置、ピアサポートの活用支援などを通して、障害者が安心して暮らせる環境整備を進めます。
    • 家族だけが支援を担うことを前提としない仕組みに転換し、きょうだい児が将来の生活や介護を過度に背負わされないような制度設計を目指します。子どものころから障害のあるきょうだいと向き合ってきた人の不安に寄り添い、心理的なケアや学びの場、将来設計の支援も広げていきます。

議論されているトピック

ヘルプマークを特性別に細分化する

ヘルプマークを「待つことが必要」などの特性別に細分化し、周囲への説明負担を軽減する仕組みを構築します。障害児を持つ家族が、外出先で周囲の理解や配慮をスムーズに得られるようにすることで、精神的な負担を和らげ、社会参加を促進することを目的としています。テクノロジーの活用も含めた高度化を検討します。

ライフ伴走支援員を配置する

障害のある本人が18歳以降に社会参加できるよう、国が「ライフ伴走支援員」を配置し、将来のプランを可視化します。親が一生の責任を負い続ける「親なき後」の不安を解消し、本人が親の介護や他界に左右されず、自立した生活を継続できる体制を構築します。家族の負担を社会全体で分担する仕組みを目指します。

成年後見制度の利用中止を柔軟化する

成年後見制度の硬直性を解消するため、利用の中止や後見人の交代を柔軟に行えるよう制度を改善する。不透明な報酬体系の適正化や、後見人による権利侵害を防ぐための監督体制・チェック機能を強化し、利用者の権利と財産を保護する。

みんなからの提案(4件)

このセクションに対して寄せられた変更提案です。提案はチームみらいが検討し、採用されるとマニフェストに反映されます。

方針への異議2026年1月28日

「現状認識・課題分析」において、成年後見制度が一度始まると辞められない硬直性、後見人の裁量の大きさによる権利侵害リスク、不透明な報酬体系、手続きの煩雑さを具体的に追記する。また、「政策概要」において、利用の中止・交代の柔軟化、報酬体系の適正化・透明化、公的助成時の報酬釣り上げ防止のための監督体制強化、およびチェック機能の整備を具体策として明記する。

理由: 成年後見制度の利用が「終身利用」という硬直的な仕組みであることや、後見人の裁量が大きすぎることによる搾取・権利侵害のリスク、報酬への不安が利用者の大きな負担になっているというユーザーの具体的な問題意識をマニフェストに反映させるため。

内容の追加2026年1月27日

「8. 障害のある子どもとその家族の生活を守る社会を作ります」において、「きょうだいへの専門的な情報提供と生涯にわたる支援体制の構築」を独立した項目として新設する。具体的には、①障害のある本人の年齢制限を問わず利用可能な日中支援サービスの拡充、②障害者総合支援法と介護保険制度の使い分けや優先原則に関する個別シミュレーション・情報提供の仕組み構築、③成年後見制度や医療同意など、将来のキーパーソンが直面する課題に対する専門窓口やデジタルガイドの整備を追加する。

理由: 将来的にケアのキーパーソンとなる「きょうだい」が、生涯を通じて自身のキャリアと家族のケアを両立できるようにするため。特に、制度の複雑さ(障害福祉と介護の境界)や法的課題、本人が成人した後の支援の空白に対する不安を解消する必要があるため。

方針への異議2026年1月27日

現状認識として「軽度向けサービスは飽和する一方で、専門性を要する重度・重複障害・医療的ケア児者向けサービスが不足し、きょうだいの介護離職やダブルケアを招いている実態」を追記する。政策概要として「重複障害や医療的ケアが必要な者のための日中受け入れ施設を需要調査に基づき計画的に設置すること」「事業者の専門性担保のための参入要件厳格化」「重度対応への重点支援」を追加する。

理由: 重度障害者向けサービスの不足が家族(きょうだい)に過度な負担を強いている現状を改善するため、実態に即した施設設置と事業者の質向上を求めている。